このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
卒乳?それとも断乳? | |
2009-07-21 更新 | |
日にちを決めてその日からおっぱいを飲ませないことを「断乳」、自然に授乳回数を減らしていき、子どもが自分からやめるのを待つことを「卒乳」といいます。 母乳を与えているママの多くは、お子さんが1歳前後になると「そろそろやめないと・・・」とあせったり、「まだ飲ませているの?」と周りのプレッシャーをお感じになることも多いことでしょう。 でも、おっぱいには“何歳までにやめなくてはいけない”というきまりはありません。おっぱいをやめることは、人に言われて決めることではなく、お子さんとママがゆっくりじっくり話し合って決めることです。まわりの目など気にせず親子納得いくまで授乳を続けてください。 離乳食が順調に進んでいれば、10ヶ月頃には母乳の栄養源としての意義は少なくなっていますが、おっぱいは単なる食料ではありません。授乳は子どもの心の成長と親子の絆の形成にとても重要な役割を果たします。脳や心が大きく成長するこの時期に、大好きなママからおいしいおっぱいをたっぷりもらって、思う存分甘えさせてもらえることは、お子さんのその後の精神安定に大変役立ちます。ママも、かわいいわが子をこの手に抱いておっぱいを与える幸せを、思う存分楽しんでください。 他方「断乳」というステップの精神発達における意義は次のように考えられます。すなわち「断乳」という儀式は、子どもが初めて我慢をするということを身をもって体験することであり、将来的に我慢できる子に育つためのひとつの訓練だということです。ですから、言って聞かせてもわからないような時期に一方的におっぱいを取り上げるのでは、それは我慢を知ることにはなりません。お子さんとしっかり向き合って(話ができなくても向き合って)ママの真剣な気持ちをお子さんに理解してもらい、一緒にがんばることが大切です。このためには、まず1歳2ヶ月以上くらいの、言って聞かせてある程度わかる年齢までは、しっかりとおいしい母乳を飲ませ、赤ちゃんの欲求を満たし、親子の絆を深めることが大切です。 日を決めておっぱいとさよならする「断乳」を選ぶか、お子さんからの「もういいよ」のサインまでとことんつきあう「卒乳」を選ぶかは、赤ちゃんとママがじっくり考えて決めればいいと思います。「断乳」を選んだ場合に大切なことは、おっぱいは与えられなくてもママの愛情が変わらないことをしっかり伝えることです。お子さんが不安になったときは、ことば・表情・態度でめいっぱい愛情を表現し、いっしょに乗り越えてあげましょう。 以下に断乳に適した時期についてある程度の目安を示しました。 @しっかり自分で歩けること Aストローやコップで飲み物を飲めること B月齢にあったかたさの離乳食が食べられること C大人の言うことがある程度理解でき、言い聞かせの意味がわかること Dできれば季節は春か秋 E母子ともに健康状態がいいこと F生理が再開しているママは低温期であること あせらず、母子ともに「おっぱいを飲む、飲ませる喜び」を十分楽しんでから、時間をかけて決断しましょう。 |
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