このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
最近よく聞く「糖質オフ」と「シュガーオフ」、これって子どもではどうなの? | |
2019-08-18 更新 | |
★今日は「糖質オフ」「シュガーオフ」の違いについてお話しします。 大人のダイエットで流行している「糖質オフ」、一般的に「糖質オフ」というと、主食であるでんぷんを極端に制限する食事ですが、子どもではこれは絶対にいけません。 でんぷんは、体内でブドウ糖まで分解され、全身の細胞のエネルギーとして使われます。 ブドウ糖は生きていくために欠かせないもの、もし成長期のお子さまが主食を抜いたら、確実にエネルギー不足に陥ります。 エネルギー不足になると体はどう対処するかというと、せっかく筋肉や骨の成長のために摂取したタンパク質を分解してエネルギーとします。 しかしこの経路はとても非効率で、そのため極端に主食を減らすと、成長障害に陥ってしまうのです。 主食を構成する穀類に含まれる炭水化物には、このでんぷんと食物繊維が含まれます。 腸内細菌は、この食物繊維や、炭水化物に含まれる消化されにくいでんぷんである「難消化性でんぷん」もエサとしているので、善玉菌を増やすためには、主食の炭水化物は不可欠です。 お子さまたちが絶対に減らしたほうがいいのは、でんぷんではなくて、砂糖や人工甘味料です。 でんぷんより分子が小さく、めちゃめちゃ血糖値の上昇スピードが大きいからです。 大切なのは、「糖質オフ」でなく「シュガーオフ」なのです。 甘いお菓子、ジュースや清涼飲料水などは、少なければ少ないほどいい食材です。 カロリーオフと謳われているアスパルテームやステビアなどの人工甘味料も、肥満や糖尿病のリスクを指摘されているので、極力控えましょう。 日々の主食の穀類の選択にも一工夫が必要です。 血糖値を上昇させる度合いを表す数値に「GI値」があります。 これが小さな穀類を選びましょう。 一言で言うと「未精白の茶色がかった主食」がおすすめです。 玄米、雑穀米、胚芽米、胚芽パン、全粒粉パン、全粒粉パスタなどです。 「普通に炊ける玄米」なども最近はよく目にしますね。 「白米に混ぜて炊く雑穀」もよく売られています。 とてもおいしいですよ。 お試しください。 また、食物繊維は糖質の吸収を緩やかにするので、具沢山の汁物とGIの小さな穀類の主食を組み合わせた献立を定番化するとよいでしょう。 お子さまの健やかな毎日のために、「シュガーオフ」に取り組んでみませんか? |
バックナンバー