このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
げんきな毎日のための睡眠アドバイス | |
2013-03-09 更新 | |
もうすぐ新学期ですね。 元気に楽しく学校生活を送るためにも、お子さまの睡眠はとても大切。 睡眠の質や量が低下すると、落ち着きがない、キレやすい、集中力が持続しないなどの症状が出ることが、多くの研究で明らかにされています。 夜は早く寝かせて充分な睡眠をとらせてあげたいものです。 ところが各種統計から、日本のこどもたちは、諸外国と比べて、とても遅寝の傾向がみられます。 遅寝は、睡眠の「質」にも「量」にも悪影響があります。 保育園、学校の始業時刻は決まっていますから、遅く寝れば、当然睡眠時間も短くなります。 それなら遅く起きて睡眠時間を確保すればよいかというと、そうではありません。 「遅寝遅おき」の睡眠時間確保では同じ睡眠時間でも睡眠の質が低下するからです。 おとなでも実感すること、ありませんか? 10時に寝た6時間と、深夜2時に寝た6時間では、疲れの取れ方が全然違いますよね。 それと女性ならお化粧のノリも。 その原因は夜間の「成長ホルモン」の分泌の善し悪しです。 このホルモン、もちろん身長の伸びに重要なホルモンとして有名ですが、それ以外にも多くの大切な働きがあります。 その1つが細胞修復作用、平たく言えば「日中の細胞の活動の疲れを取ること」です。 もちろん大人でも、老人でも分泌されます。 このホルモンは眠りについて2時間後くらいから出て、夜10時から深夜2時までがとくに分泌がさかんです。 ですから、夜8時から9時ころまでに眠りについて、2時間くらいしたところで、夜10時からの分泌ゴールデンタイムにしっかり突入できることが、ホルモン分泌に1番有利ということになります。 こうすることで睡眠の質は格段に向上し、前日の疲れをすっかりとって、元気に朝を迎えることができるのです。 もちろん、身長の伸びもアップ、まさに「寝る子は育つ」です。 このように、まずは早寝で睡眠の質をアップしましょう。 パワフルな1日を過ごすためにもう1つ大切なことがあります。 それは、朝にしっかり朝日を浴びさせることです。 人間の体内時計はおよそ25時間といわれています。 つまり自然に任せれば毎日1時間ずつ「お寝坊さん」になるということです。 朝しっかり光を浴びることで、脳の視交叉上核にある体内時計がきちんとリセットされます。 このリセットがあってはじめて、体温調節をはじめとする体に不可欠な1日の調節がしっかりとなされます。 また夜遅くに光を浴びると、1日のリズムが後にずれて、日中も時差ぼけ状態になります。 ですから子どもたちを夜遅くに明るいお店をつれ歩いたり、寝る間際までパソコンやテレビを見せておくことは、こどもの体内時計をきちんとキープするために、ぜひ控えたいものです。 朝は明るく夜は暗く、できる限り太陽とともに暮らすリズムを身につけさせてあげましょう。 早寝早起きの習慣作りのために、私たち大人がこどもにしてあげられることを挙げてみます。 @睡眠環境の整備;寝室にテレビ/ビデオ/パソコンを置かない。遊びを誘うおもちゃは置かない。(安眠グッズのぬいぐるみなどは可。)適温を保つ。電気をつけたまま眠らない。 A寝る前のお決まりごとをきちんと;入浴、パジャマへの着替え、歯磨き、トイレ。 B就寝前2時間の過ごし方;テレビ/ビデオ/パソコンは避ける、カフェイン入り(緑茶も含む)飲料を避ける。寝る前のテレビ/ビデオの視聴は、脳を興奮させ、寝付きを悪くし、途中覚醒が増え、夜驚症が増える。また光を浴びることになり、体内時計のズレを引き起こす。 C乳幼児期からの睡眠習慣;乳幼児期から8時に寝て、朝は遅くとも7時に起きる習慣を作る。 D日常の行動;昼間はお日さまの下で充分運動を。夜はこどもを連れて外出しない。 E何より、大人ができるだけこの習慣を実践する。 新学期を前に、元気な学校生活のために、睡眠について見直してみませんか。 |
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