このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
発達障害? 〜入学を前にちょっと気になるとき〜 | |
2014-02-02 更新 | |
2月に入りました。 あと2ヶ月で新年度、新入学を控え、期待と不安でいっぱいというお子さん、お母さまもおられることともいます。最近は、就学時健診で、多動などの行動面の発達について、ご指摘をいただくお子さんもおられます。そのようなご指摘を受けられて、「えっ、うちの子はふつ〜〜じゃないの?」と、戸惑われることもあると思います。 でも、ちょっと待って下さい。就学時にこの点についてチェックすることは、決して「異常」のレッテルを貼ることではありません。まったくそうではなくて、そのような発達の個性をお持ちのお子さんが、より学校生活を過ごしやすく、能力を充分に伸ばすことができるように、周囲の環境を整えるための準備と、お考えいただければよいかと思います。 ADHD(注意欠陥多動性障害)という用語をお聞きになったことがあるでしょう。読んで字のごとく、多動と不注意が目立つお子さんたちです。でも、多動も不注意も、元気ざかりのお子さんは、大なり小なりみんなあること。元気いっぱい走り回って、ちょっとドジもやらかす、でもたくさんのお友達と大きなトラブルもなく楽しく過ごしている、そういうお子さんは、それは発達障害ではなく個性としての範囲と考えます。 しかし、その程度があまりに激しくて、集団生活で指導にあたるかたが困難をお感じになるという場合は、発達障害という認識が必要になってきます。 発達障害傾向をお持ちのお子さんが、集団の中で引き起こしがちなトラブルは、決して悪意からではなく、本人自身も傷ついてしまう、止むに止まれぬ行為であることを受け入れてあげることが大切です。 このような周囲の認識がないと、お子さんは叱られる場面ばかりが多くなり、「ぼくって、悪い子なんだ・・・」と思い込んでしまい、子どもたちの心の健やかな成長に不可欠な「自己肯定感」を築きにくくなります。 このようないわば「2次災害」を未然に防ぎ、お子さんについての正しい認識を周囲が共有することは、子どもたちの伸びようとする芽を健やかに育む上で一番重要なこと。就学時のチェックは、そのための前向きな体制作りの第一歩なのです。 発達障害傾向をお持ちのお子さんをお育てのご家庭は、これまでの子育てで何らかの「育てにくさ」をお感じのことも多いと思います。家庭、学校、医療が、がっちりとスクラムを組んで、知恵を出し合い、お子さんの学校生活のスタートを応援してあげましょう。 次週は、具体的に、 @落ち着きがない Aかんしゃくが多い B指示が入りにくい の3点について、ご家庭ですぐできるアドバイスをお伝えします。 |
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