このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
お子さんがしっかりと学習や課題に取り組める食生活を! | |
2012-10-13 更新 | |
涼しくなってきました。 2期制の学校では新学期も始まりましたね。 身体と精神は車の両輪、しっかりとした体作りあってこその精神機能の発達です。 日々の食事に気をつけることは、お子さんの課題への取り組む力を持続させ、ひいては学習の効率もアップさせることができます。 今回は、お子さんの取り組む力をアップする食事の工夫についてお伝えします。 @血糖値の乱高下を避ける 脳のエネルギーはブドウ糖。 ブドウ糖が安定供給されることで、気持ちが穏やかになり、やる気や集中力が維持できます。 反対に、感情の起伏が激しくキレやすい、無気力でやる気がない、忘れっぽい、気分が暗く塞いでいるなどの症状があるときは、血糖値の乱高下が原因になっていることがあります。 私たちの体には血糖値を一定に保とうとする機能があります。 食事をして血糖値が上がると、すい臓からインシュリンというホルモンが分泌されて血糖値を下げるように働いて血糖値を調節します。 糖質をたくさん含んだ食物を摂取すると、血糖値は一気に上昇、すると多量のインシュリンが分泌、すると今度は血糖値が一気に低下というように、血糖値の乱高下をきたし、上に述べたいろいろな症状が出現しやすくなります。 甘いお菓子やアイスクリーム、清涼飲料水(スポーツドリンクももちろんです。)などは、この最悪の食べもの。 お子さんの心身に百害あって一利なしです。 主食も一工夫。 完全に精白したご飯より、胚芽米や玄米を混ぜたご飯、白いパンよりライ麦パンや全粉粒パンがおすすめ。 「白いもの」より「茶色いもの」を選びましょう。 大切なことは、同じ摂取カロリーでも、急激に血糖値が上昇しない食事を摂らせることです。 おやつには、菓子パンより、ライ麦パンにゆで卵やハムをサンドしたサンドイッチなどが良いでしょう。 A貧血を防ぐ 血液は体の隅々まで酸素を運ぶことが主な仕事。 血液の大切な材料源である鉄が不足すれば、体全体の機能が衰え、学ぶ力ややる気も低下します。 動悸、息切れの他、朝起きがつらい、集中力がない、落ち着きがない、キレやすいなど、お子さんに不調が見られた時は、鉄不足もチェックしてあげましょう。 鉄分といえばほうれん草!と思われるかもしれませんが、ほうれん草、小松菜、ひじき、プルーンなどの植物性の鉄は、非ヘム鉄といって、吸収率が低い鉄です。 それに対して、動物性の鉄はヘム鉄といって、とても吸収が良く、おすすめです。 豚レバー、鶏レバー、赤身の肉、カツオ、マグロなど、鉄を多く含む食品を、少しずつ毎食摂取させましょう。 また植物性の鉄もビタミンCといっしょに摂ると吸収率が良くなります。 お料理の際に一工夫してあげましょう。 BビタミンB1をしっかり摂らせる ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える際に必須なビタミンですが、それと同時に神経や脳の正常な働きを保つ上でとても重要です。 このビタミンが充分に足りていると、記憶力が向上し、反応の早さがアップし、物事に対する興味関心度上昇するという報告もあります。 子どもは自分が興味をもったものには、どんどんやる気がアップするもの。 物事に対する興味を引き出すこのビタミンをぜひしっかり摂らせてあげましょう。 また糖質をたくさん摂ると、これを利用するためにビタミンB1が消費されてしまうので、糖質の摂り過ぎは御法度です。 ビタミンB1が多い食品には、豚肉やハムなどの肉類や、大豆、そら豆、えんどう豆などの豆類があります。 お米なら胚芽米がおすすめです。 CDHAなどオメガ3系の脂肪酸を積極的に摂らせる 脳には突起のある神経細胞が集まっていますが、突起同士が接触することで神経伝達物質を渡し合い情報伝達のネットワークを作り上げています。 つまり、突起の数が多くしっかりと伸びることでいわゆる「頭脳明晰」状態になりますが、突起の発達にDHAが欠かせません。 さんま、いわし、ぶり、アジなど背の青い魚を積極的にメニューに登場させてあげましょう。 Dレシチンを日々摂取 脳内では、神経細胞の間を情報伝達物質が活発に活動し、記憶や判断などの働きを行っています。 レシチンは、この脳内のアセチルコリンという神経伝達物質を作る時に欠かすことができません。 多く含む食べ物は、卵黄、大豆、納豆、大豆加工食品、ごま油、小魚、レバー、ウナギなど。 日々の食事に取り入れやすいものばかりです。 毎食、工夫して使いましょう。 これらのアドバイスは、楽しく取り入れてこそ長続きするというもの。 目先を変えて、いろいろ試してあげましょう。 |
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