このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
花粉症の季節が始まっています | |
2013-03-17 更新 | |
このところ、鼻水、くしゃみ、目のかゆみや充血、露出部の皮膚のかゆみや発赤など、花粉症の症状のお子さんがとても増えています。 今年は去年より花粉量も多いという報告が出ており、むこう2ヶ月ほどは注意が必要です。 今回は花粉症対策をお知らせします。 1)何より早めの治療開始を! 症状が強く出ている時は、粘膜の炎症が強く、いわば「ひりひり状態」になっています。すると、ごくわずかな花粉量でも敏感に反応してしまうので、悪循環に陥ります。 少しでも症状が出たら、早めに受診して下さい。 また今現在症状がなくても、去年の春、症状が強かったお子さんは、予防の段階から治療しておくと、今年楽に過ごせますので、早めに対応してあげましょう。 2)生活上の注意 @花粉情報をこまめにチェック;飛散量の多い日は窓を閉めましょう。開けるとしても風下側を。 A外出時はマスク・めがね・ゴーグル・帽子を;花粉の吸い込み・付着を減らしましょう。 B帰宅時は手洗い・うがい・顔洗いを;目を洗う市販の道具は、かえって目のまわりの皮膚についた花粉を結膜に付着させてしまいます。防腐剤の入らない使い切りタイプの人工涙液点眼がおすすめ。 C花粉を部屋まで持ち込まない;玄関先で衣類を着替えたり、「ころころ」で花粉を取り除きましょう。 D洗濯物・布団は外に干さない;室内干しか乾燥機で。お布団は布団乾燥機を使用。 Eこまめに掃除;床をぬれ雑巾で拭くと効果的。 F鼻粘膜の乾燥を防ぐ;からから粘膜ではさらに敏感に。加湿器も使用してしっとりと。 G抵抗力をつけましょう;睡眠不足では症状が強くなりがち。十分な睡眠と規則正しい生活で体力維持を。 3)予防に役立つ食生活 @発酵食品で腸内の善玉菌をアップ 免疫反応のバランスを整えてアレルギーを予防するために、腸の善玉菌の代表格「乳酸菌」が役立つといわれています。 手軽に取れるものとしてはヨーグルト。毎日継続して、つらいアレルギー反応の暴走を食い止めましょう。 また善玉菌が元気に活躍できるための舞台作りも大切。 食物繊維はできるだけ多めに摂取させてあげましょう。 善玉菌のえさになるオリゴ糖もおすすめ、お砂糖代わりに手軽に活用しましょう。 A食用油はオリーブオイルを 加熱/非加熱いずれでも、オリーブオイルはおすすめです。 ドレッシング作りなど加熱しない場合は、「シソ油」「エゴマ油」「アマニ油」も活用しましょう。 また魚の脂分もアレルギーを抑えてくれます。 お魚料理もたくさんとりいれましょう。 B抗酸化作用をもつ食品を積極的に 花粉などのアレルゲンが体に侵入してアレルギーによる炎症が誘発されると、そこには大量の活性酸素が発生します。 活性酸素は炎症をさらに増長し、症状はどんどんひどくなってゆきます。 そこで活性酸素を抑制する作用の強い食品を積極的に摂ることがおすすめです。 ポリフェノールをはじめとするファイトケミカルが注目されています。 といっても特別な食品というわけでなく、各種野菜に含まれていますから、日頃からバランスよくいろいろな野菜を食べることが大切です。 代表的なものとしては、赤じそなど色素の強い野菜に含まれるポリフェノール、淡色野菜に含まれるイオウ化合物、緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンなどがあり、活性酸素を抑える抗酸化作用や免疫を強める作用が期待されています。 また、甘いものや動物性タンパク質、脂肪をとり過ぎないようにすることも大切です。 C粘膜を強くする栄養素も積極的に 花粉アレルゲンの侵入をブロックしてくれる最前線である鼻や腸の粘膜を強くしておくことも大切。 そのためには、良質なタンパク質のほか、もずくなどに含まれるネバネバ物質にも注目です。 また粘膜を守るビタミンA(人参、かぼちゃ、レバーなど)、血管を強くするビタミンC(イチゴ、みかん、キウイなど)の摂取もお忘れなく。 「これが決定打」というものはありません。 予防も含め早めに対処し、花粉を持ち込まず、予防に効果的な食事と充分な睡眠で、少しでも生活しやすい春にしてあげましょう。 |
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