このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
ママ、お魚食べて!(母乳中のDHAを増やしましょう) | |
2010-10-23 更新 | |
母乳は赤ちゃんにとって最高のごちそう。 ところが最近のママさんたちの食生活の変化から、ちょっと心配なことがあります。 DHA(ドコサヘキサエン酸)をご存知ですか。 これは、人間が体内で合成できず、食品からしか摂取できない多価不飽和脂肪酸の1つです。 脳や神経組織の発育や機能維持に不可欠の成分で、人間の体では脳細胞に多く存在します。 脳細胞内のDHAが減ると機能が低下し情報伝達がスムーズにいかなくなり、赤ちゃんの脳神経の発達が悪くなります。 実際にスペインで行われた研究で次のような結果が得られました。 すなわち、週2-3回の魚摂取のママの母乳で6ヶ月以上育てられた子どもでは、週1回以下のママの母乳で育てられたお子さんと比べて、4歳の時点で、明らかに知能の発達が優れていたというのです。 DHAは魚類に多く含まれるため、諸外国と比べ、日本のママの母乳にはDHAがたくさん含まれるとされてきました。 少し前の調査では、日本のママのおっぱいは、欧米のママと比べ、2倍以上DHAが含まれていました。 ところが困ったことに、近年日本では魚の消費量が低下してきています。 特に出産年齢世代の若い人たちの魚離れが目立つので、母乳中のDHAの減少が懸念されています。 DHAの供給源は魚類一般ですが、特に魚の眼の周囲の脂肪に多く、マグロでは眼の周囲の脂肪の約30%にも上るといわれています。 DHAの酸化を防ぐためにビタミンA、C、E、などの豊富な食品を組み合わせて摂ったり、煮付けとくにかま煮など調理法を工夫することで脂肪を外に逃がさず効率よく摂取できます。 DHAの1日摂取量は、0.5〜1.0g。 サンマなら1匹、イワシなら2匹に相当します。 お魚をおいしく食べて、お子さんの神経を元気にしてあげましょう。 |
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