このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
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お母さまの広場
赤ちゃんの言葉を育む語りかけ 〜8つのアドバイス〜 | |
2014-09-20 更新 | |
赤ちゃんが初めての言葉を発する、親御さんとしては感動の瞬間です。 言葉の発達の早い、遅いは、育て方のせいとは限りませんし、将来の言語能力や学力と直接関係はありません。 いわば「生まれつき」のような部分もあります。 しかし、まったくアプローチをしないよりは、言葉やコミュニケーション能力を育むために望ましい環境を整えて、適切な「語りかけ」をしてあげることはとても大切です。 今回はお子さんの言葉を育むために生活の中で気をつけていただきたい8つのポイントをお伝えします。 @静かな部屋で 大人なら、騒がしい中でも、聞き取りたいことを選び取って聴くことができますね。 しかし、赤ちゃんの聞こえの仕組みは未熟なため、これができません。 テレビ、ビデオなどの音は、とても邪魔になります。 小さなお子さんへの語りかけは、テレビ、ビデオ、CDなどをすべて消した静寂の中で! Aゆっくり はっきり 「が」「ば」「だ」など、音の違いを聞き分けるには、脳での精密な分析が必要です。 赤ちゃんは、目で見て、耳で聴いて、毎日この聞き分け訓練を繰り返しています。 語りかけの際は、口を大げさに開けて、ゆっくり、大きな声で、はっきりと発音してあげることが大切です。 B繰り返しを多く 赤ちゃんは3音節以上の単語を聞き取るのはとても難しいといわれています。 「り・ん・ご」の発音を考えてみます。 赤ちゃんは、「ご」を聞く頃には、「り・ん」を忘れています。 「りんご」なのか、「いちご」なのか、あるいは「だんご」なのか、混乱します。 ですから、語りかけでは、「りんごだね、りんご」と、繰り返しを付け加えてみましょう。 とても赤ちゃんの理解が助けられます。 C文は短く 「ママといっしょにお風呂に入ろう」では、赤ちゃんは理解できません。 「お風呂に入ろう」「ママといっしょにね」と、短い文2つに分けたほうが理解しやすくなります。 D身振りも交えて 文は、すぐに音としては消えてしまいます。 それを身振りで補うと、理解がしやすくなります。 「ごはんたべよう、あむあむ」と、ママがお口を動かせば、「ごはん」と「あむあむ」がより結びつきやすくなりますね。 照れずに、大げさなジェスチャーを。 E行動の初めと終わりをはっきりと 「ズボン脱ごうね」「はい、脱げました」と、行動の終わりをきちんと言い表すことで、「脱ぐ」という動作がどういうことなのかを、具体的に理解することができます。 F「伝えたい!」というお子さんの気持ちを育み、しっかりと受け止める 単語を理解し、それを発音できる力があっても、赤ちゃん自身の「伝えたい!」の気持ちがなければ、生きた言語能力は育ちません。 そのためには、お子さんの「伝えたい!」の芽を、しっかり受け止め、反応してあげることが大切です。 まだ言葉にならない音声だけのレベルの赤ちゃんでも、ママに向かって「あ〜あ〜」と声を出していたら、じっと目を合わせて、「あ〜あ〜ね〜〜」と返してあげましょう。 そんな単純なやりとりでも、赤ちゃんは、「気持ちを受け止めてもらえた!」と、とってもハッピーになります。 すると「また、ママに話しかけたい!」という意欲がどんどん湧いてきて、この積み重ねが言語コミュニケーションの基礎になるのです。 G毎日の積み重ねが大切 これらの語りかけも、思いつきのようにたまにやるのでは効果があがりません。 1日30分、静かな環境の中で、お子さんと1対1で向き合って、目を合わせて、楽しい雰囲気で語りかけをすることが大切です。 言語の育みは、いわば「ダムにお水を溜めるようなもの」。 どれくらいお水が溜まったのかは、下のほうからは伺い知ることができません。 でもたゆまぬ努力で溜め続けるうちに、あるとき堰を切ったようにあふれてきます。 「継続は力なり」ですが、相手が小さなお子さんだけに、語りかけを楽しい雰囲気の中でやることが、継続の秘訣です。 お子さんとのやりとりの時間を純粋に楽しみ、成果を期待しすぎないことも、とても大切です。 |
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