このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
RSウイルス感染症が流行しています! | |
2012-11-24 更新 | |
このところずっとRSウイルス感染症が流行しています。 この病気、平たく言えば、主に秋〜冬〜春先にはやる熱、咳、鼻水の風邪のウイルスです。 「なーんだ、ただの風邪ウイルス?」と思われると思いますが、小さなお子さん、とくに2歳以下の乳幼児では、しばしば上気道炎から下気道炎に進展して細気管支炎、肺炎を発症し、急激に重篤になることもあり、注意が必要です。 <免疫は?> 母体からの移行抗体だけでは感染防御は不十分なため、6ヶ月未満の乳児も感染・発症します。 日本では半数以上が1歳までに、2歳までにほぼ100%が初感染をうけると考えられています。 はしかやみずぼうそうのように、2度かかりなしの完璧な免疫はつかないウイルスで、生涯何度でも感染します。 しかし繰り返すごとに症状は軽くなり、おとなではただのカゼで済むようになります。 <概要> @感染源;周囲の大人や年長児、保育園 A潜伏期;2−5日 B流行期;秋から冬に多い(もちろん真夏でもあります) C感染経路;ウイルスの付着した手指から目・鼻・口を経て接触感染するか、せきで飛び散ったウイルスが気道を経て飛沫感染 D症状; 幼児/学童・・・熱、咳、鼻汁、咽頭痛 乳児・・・細気管支が細くて柔らかいので細気管支炎を起こしやすく、ぜん鳴、多呼吸、呼吸困難、無呼吸発作が出ることがあり早期の受診が必要です。 E合併しやすい病気;中耳炎、気管支炎、肺炎、副鼻腔炎 F予防;頻繁な手洗い、洗顔、うがい、マスクの着用。消毒用アルコールを適宜使用。 兄弟にうつらないように看病するときはこまめに手洗いしましょう。 <おうちでのケア> @熱、咳でお子さんも体力を消耗します。暖かくしてたっぷりお昼ね、夜も十分睡眠を。 A乾燥は咳症状をつらくします。適度に加湿を。 B咳込みで嘔吐しやすくなります。おかゆ、うどんなど、消化の良いものを与えましょう。水分もできれば温かめのものをたっぷりと。 C内服は食後に限らず、嘔吐しにくい食前でもOK。 D吸入の指示がある時は、指示を守ってしっかり行いましょう。 <おうちの方へ> @感染即発症ではありません。 日頃から、保温、保湿、安静、水分補給、バランスのとれた栄養、充分な睡眠をとるなど基礎体力の充実に努めましょう。 A以前、乳児期にこの病気にかかると喘息になると言われていた時期がありました。 しかしこの検査が広く行われるようになってから少し別の見方がなされてきています。 すなわち、これが原因で喘息を発症するというのではなく、もともと気管支の敏感な(広い意味で喘息傾向があるということ)体質を生まれつき持っているお子さんでは、このウイルスで典型的なRSウイルス感染症症状を起こしやすいのではないかと考えられています。 B赤ちゃんでは、せきが出てゼイゼイというぜん鳴が起こるようになり、呼吸困難や顔色が悪くなり哺乳量が減ってきたら要注意です。状態が変化したら早めに再来してください。 |
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