このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
保湿剤は大切です! | |
2008-10-04 更新 | |
かゆみのある湿疹がからだのいろいろな場所に出たり引っ込んだりを繰り返すアトピー性皮膚炎。この病気の発症には外部からの刺激に対する反応の敏感さと皮膚のバリアー機能の弱さが深く関係しているといわれています。したがって発症を予防したり病状を軽くするためには、外からの刺激を減らすこととバリアー機能を高めることが大切です。今回はバリアー機能と保湿剤について考えてみましょう。 外から刺激が加わって炎症が起きると、そこは赤くなったりかゆくなったりします。「赤い、かゆい」があるときは、まず炎症を抑えるぬりぐすりで炎症を鎮めます。炎症をおさえるぬりぐすりはいわば火事のときの消火器のようなものです。火事の時はまずしっかりと消火器で火事を消さなければいけません。この治療はかゆみなどの自覚症状があるときの治療なので患者さんも比較的しっかり行って下さいます。 しかしそれ以上に大切なのがその後のスキンケアです。もともとアトピー性皮膚炎のお子さんのお肌は自前の保湿物質が少ない傾向にあります。保湿物質は皮膚の細胞の層に薄くベールをかけて外からの刺激の進入をシャットアウトしお肌を守ってくれています。炎症がおさまったあと、保湿のスキンケアを何もしなければ、結局元の木阿弥。また外からの刺激の進入で「赤い、かゆい」の火事の状態になってしまいます。火事がおさまった後、火の用心を徹底して火事を予防するように、症状がおさまったあとも、お子さんにあった保湿剤を定期的につけてあげてください。 保湿剤はどんなに長期間使っても副作用ゼロの外用剤です。お母さまも洗顔後は乳液でしっとりさせますよね。それと同じことです。炎症がおさまった後も、朝お着替えの時と入浴後すぐの最低1日2回、保湿のスキンケアを忘れずにやってあげてください。 |
バックナンバー