このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
熱中症にご用心! | |
2008-07-26 更新 | |
●体温調節の2つのしくみ 私たちの体は、脳に組み込まれたサーモスタットの働きで、脳や内臓など体の中心部分の体温(深部体温)は一定に保たれています。 暑さや運動などによって深部体温が過度に上がるのを防ぐため、次の2つの体温調節システムが働きます。 @乾性熱放散;皮膚血管を拡張させて皮膚表面に多くの血液を集め、皮膚温を上げ、外気との温度差で熱を逃がして体温を下げる。 A湿性熱放散;汗腺から汗を分泌し、その汗が蒸発するときに熱が奪われ(気化熱)体温を下げる。 ●こどもが熱中症を起こしやすい理由 こどもは汗腺が未発達なため、Aによる体温調節機能はおとなより低いですが、体重に対する体表面積はおとなより大きいため、@はよりスムーズに行うことができます。 ところが外気温が体温より高くなると、周囲の熱をより取り込みやすくなり、急激に体温が上昇してしまいます。つまり「熱しやすく冷めやすい」のです。 ●熱中症の症状 1度;熱失神・・顔色が悪くなる、立ちくらみ、めまい 熱けいれん・・筋肉のけいれん 2度;熱疲労・・頭痛、吐きけ、嘔吐、倦怠感、ぼーっとする 3度;熱射病・・意識障害、行動異常、過呼吸、ショック症状、高体温(39度以上) ●早期の対応が大切 @日陰やエアコンのきいている室内へ移動 A衣服をゆるめ、頭を低くして寝かせる Bスポーツドリンクや塩水(水1リットルに食塩2g)を飲ませる Cすばやく冷却・・体に水をかける、うちわで扇ぐ、氷嚢で脇の下、太もものつけね、首の両側を冷やす 3度が疑われたらすばやく医療機関に! ●スポーツ時の熱中症対策 @がぶ飲みでなく、スポーツドリンクなどでこまめに水分補給を。運動前にもあらかじめ水分補給。多量に汗をかいたときは、適度な塩分補給も。 A急に暑くなった日や休日あけのは要注意。徐々に体を慣らしましょう。 B風通しが良く汗が蒸発しやすいウエアを着用。 C睡眠不足、朝食抜き、風邪気味など個々の体調を考慮する。 D具合が悪くなったときは、早めに中止を決断する勇気をもつ。 夏休みはスポーツにも積極的に参加して欲しいと思いますが、暑さも格別。 以上をご参考にしていただき、熱中症を予防してください。 |
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