このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
嘔吐があるときのお食事のポイント | |
2012-12-15 更新 | |
ノロウイルスによる嘔吐症が流行しています。 今回は嘔吐のある時の水分摂取やお食事についてお伝えします。 嘔吐を誘わずに、水分/塩分/カロリーをとらせて、脱水を防ぐことが大切です。 @吐いた直後1時間は何も与えず、胃腸を休ませる。 嘔吐直後に、脱水が怖いからといってすぐに水分補給させると、それが刺激となってまた嘔吐を誘ってしまいます。 嘔吐する時は、飲んだ水分だけでなく、胃液もいっしょに嘔吐するので、吐けば吐くほど脱水しやすくなります。 嘔吐直後は、ぬるま湯で口をすすがせるだけにして、1時間ほど胃を休ませましょう。 AOS-1をスプーンでひとさじずつ OS-1はとてもすぐれた飲料です。 これを室温にもどして、ひとさじずつ与えましょう。 OS-1が嫌いなお子さんの場合は、ポカリスエットなどのスポーツドリンクをお湯で2倍に薄めて、わずかに食塩をたして下さい。 スポーツドリンクでも、カロリーオフと書いてあるノンカロリー甘味料を使用したものよりは、主にブドウ糖を使用したポカリスエットのほうがおすすめです。 1時間ほどひとさじずつ与えて嘔吐の様子がなければ、1回の摂取量を50ml、100mlと増やしてみましょう。 ただし、1回量が増えたら、間隔を適度に空けてゆくことも大切です。 B嘔吐がなく空腹を訴えたら、おかゆのうわずみを OS-1で2-3時間様子を見て嘔吐がなく、お子さんが空腹を訴えたら、白いおかゆを作って、その上澄みをすくってスプーンで1さじずつ与えましょう。 嘔吐の食事は、一言でいえば、離乳食のやり直し。 お子さんのおなかの様子をみながら、ゆっくり進めましょう。 塩分もとても大切、白かゆには適度にお塩をふったり、梅干しの中身で塩味をつけてあげましょう。 くず湯もとてもおなかに優しい食品です。 甘いものを欲しがったら、吉野葛を使って黒砂糖や三温糖のようなものでほんのり甘くしたくず湯を1さじずつ与えましょう。 Cおかゆ上澄みに飽きたら、あっさりした汁ものを 野菜みそ汁の上澄み(肉や油揚げの入らないもの)、にんじん、タマネギ、じゃがいも、キャベツなど、おうちにある野菜を煮て、あっさりと塩味をつけた簡単スープの上澄みなどで、電解質を補給しましょう。 番茶に梅干しを溶かしたものもおすすめです。 Dおかゆそのものに進める 汁もので大丈夫ならおかゆそのものを与えます。 やはりお塩や梅干しで塩分をつけて、ひとさじずつ与えます。 くれぐれも「もっとほしい!」で休ませること。 「お口の食欲」と「おなかの食欲」にはギャップがあります。 回復し始めは、いきおい良く食べ過ぎてしまい、また嘔吐に逆戻りしてしまうことがよくあります。 気をつけて下さい。 どうしてもおかゆがきらいというお子さんも良く見かけます。 そのようなときは、ごくごく軟らかく煮込んだそうめん(具なし)などが良いでしょう。 Eおじや、煮込みうどん、トーストパンなどに進める。 おかゆを嘔吐なく受け付けて、食欲良好なときは、次のステップに進めます。 まずはでんぷん中心でOKです。 すりおろし野菜の入ったおじや、良く煮込んだうどん、トーストパンにリンゴのジャムを薄く塗ったものなどがおすすめです。 牛乳、ヨーグルトなどの乳製品は嘔吐を誘うことがあります。 栄養を!と焦らない方が回復の近道です。 Fフルーツは? ズバリ「リンゴすりおろし」が一押しです。 煮たリンゴもとてもおなかに優しいです。 バナナも少しずつならOKです。 イチゴ、キウイ、みかんなどの柑橘類は控えましょう。 G回復期のおかず 油もの、生ものは控えましょう。 良く火の通ったじゃがいも、かぼちゃ、かぶなどの煮物。 豆腐のみそ汁、湯豆腐など。 動物性タンパク質では、白身魚やサケ、鶏のササミなど、油の少ないものを選んで、良く加熱して与えましょう。 ステップアップした場合も、食事と食事の間で、OS-1、番茶、みそ汁うわずみ、などでのこまめな水分補給は続けましょう。 食欲が出て、元気に食べてくれると、ママもうれしくなりますが、どんどん食べさせすぎると、胃腸がついていけずにまた嘔吐ということがよく見られます。 くれぐれも食事は「もうちょっと欲しい・・・」くらいでストップ。 急がば回れ、ゆっくりステップアップです。 |
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