このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
銀杏にご用心! | |
2008-12-25 更新 | |
新潟のお正月の定番の郷土料理に「のっぺ」があります。これには多くの場合銀杏が入ります。コロコロして子供が喜ぶので、おとなが自分の銀杏も子供に分け与えている情景はよく見かけられます。 しかしこの銀杏、子供にとってけっこう危険で、嘔吐・痙攣などの銀杏中毒症状をきたします。「銀杏(ぎんなん)は歳の数より食べさせてはいけない.」という言い伝えをご存じですか。これはとても医学的に理にかなっており、先人の知恵には脱帽です。 原因物質は銀杏に含まれる4-o-メチルピリドキシン(MPN)です。この物質がビタミンB6ととても良く似た構造をしているため、脳内でビタミンB6に成りすましたように振る舞い、その結果ビタミンB6を働けなくしてしまいます(競合的阻害)。これによりビタミンB6欠乏と同じ状態を引き起こします。そのため神経の興奮を静める作用を持つGABAを作ることができなくなり、神経が興奮し痙攣するというわけです。 7個の銀杏でお子さんが痙攣をおこした報告もあります。お子さんにはできるだけ銀杏を食べさせないようにしましょう。 |
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