このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
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お母さまの広場
恐ろしいトランス脂肪酸 〜〜「摂りすぎに注意」から「摂らない/摂らせない」へ | |
2013-06-08 更新 | |
このサイトでも以前にご指摘したように、トランス脂肪酸が健康に悪影響があるということは、良くご存知のことと思います。今回は、さらに踏み込んで、「摂りすぎ注意」から「絶対に摂らせない」ことの大切さについてお伝えします。 トランス脂肪酸は、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、植物油脂、、それらを用いたお菓子、パン類などに含まれます。以前から、トランス脂肪酸と動脈硬化やそれによる成人病の発症の関係について深い関わりが指摘されていましたが、WHOなどによる2010年の発表では、心筋梗塞や狭心症などの重い心臓病と、トランス脂肪酸の摂取の関係は、それまでに予想されていたよりも、もっともっと深い関係があることが明らかになってきました。 動物の肉の脂身に多く含まれる飽和脂肪酸が、悪玉コレステロール(LDL)を増加させることはご存知と思いますが、トランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増加させるだけでなく、善玉コレステロール(HDL)を減少させる作用もあり、ダブルの悪影響があることがわかってきたのです。 こんなに悪い作用のあるトランス脂肪酸、諸外国では厳重な規制があります。デンマーク、スイス、オーストリアでは、100gあたり2g以上のトランス脂肪酸を含んだ油の流通/販売を禁止していますし、アメリカをはじめとした多くの国々が、食品中のトランス脂肪酸の含有量の表示を義務づけています。ニューヨークでは、食品販売施設でのトランス脂肪酸を含んだ油の使用を禁止しています。 日本では、残念ながらトランス脂肪酸についての規制は、今のところありません。お子さまのこれからの長い人生を健やかに過ごさせてあげるためにも、トランス脂肪酸を絶対に摂らせない日々の努力が大切です。 以下に、今日からできるトランス脂肪酸排除作戦を挙げてみます。 @パンにつけるマーガリン/ファットスプレドは即刻捨てる。トーストにひと味欲しいときは、オリーブオイルを薄く塗って、その上にハーブソルトのような香り塩をひとふりする。 A炒め物にはマーガリンを使わず、オリーブオイルを使用する。 B手作りお菓子を作るときに、ショートニングやマーガリンを使わない。 Cお菓子やパンを買うときは、成分をよく見て、これらを含んでいるものを絶対に買わないようにする。 そういう目でよ〜〜く見て下さい。身近な食品のいかに多くが、トランス脂肪酸を含んでいるかに気づかれると思います。さ、すぐにチェックしてみましょう。 |
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