このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
今だからこそ「おうち作り」を大切に 〜家庭の機能を整えましょう〜 | |
2013-12-14 更新 | |
子育ての舞台である「おうち=家庭」、いろいろな場面で、その機能が失われつつあると言われています。 そもそも「おうち」の機能って具体的に何なんでしょう? 今回はこの点について考えます。 幼い子どもたちにとって「おうち」はいわば覆いのようなもの。 その中は安全で、愛情がいっぱい。 子どもたちは自分が認められていると感じ、自己肯定感を養ってゆきます。 またなじみのある空間で、身近なおとなの行動を模倣しながら、「外の世界」への将来の巣立ちの日に向かってゆっくりと育ってゆきます。 かつては、ゆったりとした時の流れ、大家族のぬくもりなどで、意識せずとも、このような機能が「おうち」には自然と備わっていました。 しかし世の中が分単位で動き、核家族、共働きなどが多くの家庭の現状となってきた今日、実際「おうち」が、からっぽになりがちです。 しかし、子どもたちが育っていく上で、心身を育む「おうち」が必要であることは、まったく変わりがありません。 こんな時こそ、私たちは子どものために、意識的に「おうち」を作ってゆく必要があるのです。 「おうち」作りには大きく、整えるべき4つの環境があります。 @物質の環境 ひとことで言えば、整頓です。 散らかっている空間では子どもの心は混沌としてゆきます。 反対に心を込めて整備された空間では、子どもの心も快適になり、1日を通して良い影響を及ぼします。 A生命の環境 ひとことで言えば望ましい生活リズム、規則正しい暮らしです。 心身の健康は朝起床から夜就寝まで、毎日ほぼ一定のリズムで繰り返されることで、良好に維持されます。 Bこころの環境 パパとママ、親と子ども、親と保育士などなど、子どもを取り巻く人間関係が、相互に認め合って、良い方向に向かってともに手を携えるすがたから、子どもたちは人間関係の基本を学びます。 良好な関係なかでこそ、安心して憩い、元気を充電し、またがんばる意欲を蓄えることができます。 C精神の環境 ここで言う精神とは、自分はいったい何者で、自分のおうちにはどんな文化があり、どんな価値観を大切に考えているのかということです。 自分のお父さん、お母さん、そのまたお父さん、お母さん、そのまた、そのまた・・・。 自分という人間がこの世にある奇跡。 そのために日々いのちを紡いできた家族の歴史。 脈々と連なるそのいのちの糸の先端に輝く小さないのちの光が、取りも直さずお子さん自身であるということを、機会を捉えて、お子さんに伝えてあげましょう。 この一貫性のある物語を通して、子どもたちは広い世界の中での自分の居場所を見つけることができるのです。 慌ただしい毎日、ともすれば家はただ家屋があるだけで、機能としての中身はからっぽという事態になりがちです。 日々の生活の中で、子どもの育ちを応援する環境を、少しずつ整えてあげましょう。 |
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