このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
こどもが悩みを打ち明けやすいママになりましょう | |
2013-01-20 更新 | |
最近、学校などでのいじめや暴力の悲しいニュースが頻繁です。 学校という、本来こどもをはぐくみ育てる場所において、こどもたちが逃げ場のないどん詰まりに追いつめられ、自ら死を選んでしまわざるを得ないというのは、言葉ではとても表現できない切ない思いがします。 そもそもいじめ、暴力は、決してあってはならないものですが、万が一そのような事態に陥りそうなときに、初期のうちにお子さんが、その悩みをおうちの方に打ち明けられる環境を作っておくことは、とても大切です。 そのためには日頃からどのようなことに気をつけておいたらよいのでしょうか。 @こどもの自己評価を高める関わりをする 自分は親から認められている、親から大切に思われていると、こどもが感じることができるような言葉がけを日頃からしておきましょう。 こどももこどもなりのプライドがありますし、親に心配をかけさせたくないと思うので、自分がいじめられているということを、多くの場合、ほんとうは伝えたくありません。 さらにもって、いつも親から「あんたはいつもそうなんだから・・・」などと、否定的評価を受けていると、なおさら自分がいじめられていることを打ち明けにくくなります。 また激励のためと思っても、兄弟同士や友人と比較することは、絶対に止めましょう。 また、「どうせ、おまえになんかできないよ!」などと、低い評価のメッセージを発することも御法度です。 小さな努力や成果を見つけて、その場で「すごいね。さすがね。」「ありがとう、助かる〜〜!」と、プラスの評価をきちんと表すようにしてください。 A注意・叱責のまえに、信頼関係作りを 思春期のお子さんの言動は、大人の目から見ると、閉口したくなることもしばしば。 でもそれをいきなり怒りつけても、それはかえってマイナス効果です。 日頃からお子さんの小さな育ちの芽を見つけては、その成長を評価する言葉がけをして下さい。 「さすがは、中学生、頼りになるね。」 「ちょっと前の〇〇ちゃんなら、こうはうまくいかなかったね。進歩してるね。」 などなど。 また、お子さんから対人関係の相談を受けた場合は、客観的判断は横に置いてけっこうですから、まずはお子さんの全面サポーターを演じましょう。 「〇〇くんにそんなひどいこという子を、ママは絶対許せない!!」などなど。 まずはいかなるときも全面応援団であることを、しっかり伝えておきましょう。 またやむを得ず叱らなければならないときも、本論の叱責部分に入る前に、必ずそれに関連した良いところを見つけて十分認めてあげることです。 その順番でメッセージを伝えれば、お子さんも受け入れやすくなること請け合いです。 そうでなく、叱責の集中攻撃では、改善されるどころか、コミュニケーションが断絶してしまいます。 Bこどもが相談しかけてきたら、すべてに優先してしっかり話を聴く ママも毎日大忙し、そんな時間の乏しいときに込み入った相談をうけると、つい「あとでね」ということになりがち。 それでは、せっかく勇気を出して話しかけたお子さんの気持ちがしぼんでしまいます。 思春期のお子さんが相談を持ちかけてくれること自体、とても稀でありがたいこと。 すべてに優先して、お子さんの話をしっかり聴いてあげましょう。 また、聴く姿勢として 「あなたもいけなかったんじゃあないの?」 「あんたの考え過ぎよ!」などと、本人を否定するような態度は、たとえ客観的にはそう思えたとしても、絶対にやめましょう。 「そんなことは自分で解決するものよ!」と説教しては、元も子もありません。 「相談してくれてほんとうによかった!いっしょに考えようよ!」と、すぐには結論が出せなくても、いつも味方だよというメッセージをきちんと伝えて、いっしょに取り組む姿勢を示してあげましょう。 Cこどもが親にまったく話そうとしなくなったときの対応は? 思春期のこどもは、何でもまずは批判したがるもの。 友人や先生への愚痴、批判など、なんだかんだと言ってくるときは、親子のコミュニケーションを取りたいというこどもの意思の表れ、まずは聞き上手に徹して、聴いてあげましょう。 まったく親子の会話を避けるようになったときは、次のように対処してみましょう。 その1)親子の会話は避けるが、友人との電話の応対などは明るく話しているとき こういうことは、思春期によくあること。心配いりません。あまり目くじらたてず、日常の挨拶だけは、にこやかに声がけし、お弁当作りなどで、「いつも気にかけているよ」というメッセージを伝えましょう。 「〇〇くんのだ〜〜いすきなおかず入れといたよ!」とにっこり朝の挨拶をすれば、お昼のお弁当でお子さんもほっこりできますよ。 その2)友人からの電話なども少なく、遊びにいくこともない、食欲減退し、表情暗く、夜も眠れないなどの場合 いじめや重大な悩み事がある可能性も。それとなく本人に聴いてみたり、信頼できる学校関係者に相談してみましょう。 思春期は第二の誕生、その心はナイーブで傷つきやすいのです。 悩みを抱えて暗いトンネルの中に沈んでいると、もう永遠に出口はないようなそんなどん詰まりの気持ちに陥ります。 不登校という行動は、それは傷ついた心をいやすためのサーモスタットのようなもの。 そのままがんばり続けては心の体力も燃え尽きてしまいます。 万が一、お子さんが不登校状態にあっても、お子さんが、自殺を選ばず、「不登校を選んでくれた」と捉えて、その気持ちを十分尊重してあげましょう。 解決策は必ずあります。 親子共々、結論を急がず、まずは心の傷をいやすこと。 そんなときこそ、「あなたがどんな状態、状況でも、いつも全面応援団だよ!」という「無条件の愛」のメッセージを発し続けてあげてください。 すべてのお子さまが、毎日いきいきと輝くことができる、そんな世界を、私たち大人は全力で準備してあげたいものです。 |
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