このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
さわやかお通じのためのお食事アドバイス | |
2010-01-24 更新 | |
冬休みの運動不足や、お正月のごちそう続きで、最近便秘で受診するお子さんが多くみられます。 「快食・快便・快眠」はさわやか生活の基本。 今回は快便のための食事のアドバイスを採り上げてみます。 便秘には大きく2つの種類があり、対策も異なります。 1)弛緩性便秘;最も多いタイプ。大腸の緊張がゆるみ、さらに腸のぜんどう運動が弱いせいで便を排泄できずに起こってしまうタイプ。運動不足による腹筋力の低下で便を押し出せないことや、便意を感じた時にタイミング良くトイレに行けず我慢してしまい便意が感じられなくなるなども原因とされています。 2)痙攣性便秘;ストレスによって自律神経が影響を受けることで腸が痙攣を起こし、スムーズに便を送り出せず便秘となります。この便秘の主な原因は精神的なストレスと不規則な生活習慣にあります。腹痛を伴ったりお腹がゴロゴロと音を立てたり、お腹のハリが見られるのがこの便秘の特徴で、排泄される便はウサギの糞状でコロコロの小さな便が排泄されます。またしばしばの便秘と下痢を繰り返すのもこの便秘の特徴です。 <対策> ★共通のもの・・・ 1)善玉菌を増やしておなかの若返り @善玉菌を毎日供給 ヨーグルト・納豆・キムチ・漬け物などの発酵食品を毎日摂りましょう。 お子さんなら、ヨーグルト・納豆がお手軽ですね。 ぬか漬けなども小さく刻んでご飯に混ぜたりして食べさせてあげましょう。 A善玉菌のエサを毎日供給 善玉菌の大好物はオリゴ糖です。 最近はお砂糖代わりに手軽に使えるオリゴ糖シロップがありとっても便利です。 ヨーグルトの甘み付けにもGood! ごぼう・アスパラ・大豆・バナナなどは食物繊維も豊富で一石二鳥。 B悪玉菌のエサを断つ 悪玉菌は高タンパク高脂肪が大好き。特に揚げ物や高脂肪の肉類は控えめに。 2)たっぷり水分 さわやかなお通じには水分は不可欠。 でも水分だけ摂っても、それはおしっこになるだけ、便秘解消にはなりません。 食事とともに番茶・麦茶などを摂りましょう。 具だくさんのお味噌汁もお勧めです。 ★タイプ別のもの・・・おすすめ食物繊維 1)弛緩性; あらゆる食物繊維が効果的。 野菜・キノコ・豆類などのしっかりした食物繊維は不溶性食物繊維と呼ばれ、大腸を活発に刺激します。 ・主食はパン・うどんよりごはんで ・毎日食べるご飯に、玄米や麦などの雑穀を混ぜる ・味噌汁は具だくさんにする ・野菜のおかずは生よりも加熱してたっぷりと 2)痙攣性; 不溶性食物繊維は刺激が強すぎ。水溶性食物繊維を。 ・海藻のヌルヌル成分;アルギン酸・・・お子さんならとろろ昆布などが食べやすいですね。 ・寒天もおすすめ(寒天は水溶性・不溶性とも含有)・・・寒天ゼリーデザートなど ・食後の果物;とくにリンゴに含まれる水溶性食物繊維であるペクチンは腸内の善玉菌をアップする効果も これらは軟らかくてカサがあり、便にほどよい水分を与えてスムーズなお通じを助けます。 (もちろん水溶性食物繊維は弛緩性の場合もOK) 毎日の積み重ねで、お子さんにスムーズな排便習慣を! |
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