このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
おすすめ絵本「なきすぎてはいけない」 作:内田麟太郎 絵:たかすかずみ | |
2012-04-28 更新 | |
人間の死亡率は100%、当たり前ですが。 この「死」というものを、こどもたちにどう伝えてゆくかは、とても大切なことです。 この絵本は、亡くなったおじいさんが、天国から孫息子に語りかけるスタイルでお話が進みます。 おじいちゃんは、孫に語りかけます。 「ないてもいいけれど なきすぎてはいけない。おじいちゃんのすきなのは おまえの わらったかおだから。」 「なくなったものは だれも いきているものの しあわせをいのっている ただ それだけを。」 人はだれでもいつかは亡くなります。 でもそれは決してゼロになるとういことではありません。 DNAというかたちで、親から子、子から孫にバトンが渡されるだけでなく、「支える思い」というかたちで、受け継がれてゆくのです。 死というものを充分理解できなかった幼い孫も、いつしか青年になり、父親になり、祖父になって、自分の孫にバトン渡してこの世を去ってゆく、このいのちのしくみに気づいたとき、人は事実を超えた真実を受け止め伝えることができるのだと思います。 看とりの舞台の多くが家庭から病院に移った現代、こどもたちにいのちのバトンの真実をつたえることは、けっこう難しいと思います。 この絵本は、その慈愛に満ちたことばにのせて、この大切なメッセージを、こどもたちのこころにやさしく届けてくれることでしょう。 クリニックに置いてあります。 お手に取ってご覧下さい。 |
バックナンバー