このコーナーではお母さまの子育てに役立つ情報を、主に「病気」「食事」「生活」の分野から
ご紹介していきたいと思います。
お母さまの広場
冬のお肌を健やかに〜保湿の大切さ〜 | |
2013-11-09 更新 | |
寒くなってくると、ママのお肌もカサカサしませんか?手荒れも多くなりますね。そんな気候のときは、お子さまのお肌もかさつきがち。アトピー性皮膚炎傾向のお子さんは、とくに皮膚の潤い物質が少ないので、なおさらですが、日頃そうでないお子さまでも、冬場の乾燥はお肌の大敵です。 皮膚の表面には、角質細胞が積み重なり、その細胞の間を保湿物質が埋めています。そのまた1番表面には、皮脂がおおっています。乾燥肌では、角質細胞がはがれて隙き間ができ、皮膚の水分が逃げやすく、またダニやハウスダスト、食べ物のアレルゲンなどが侵入しやすい状態になっています。 このように乾燥から皮膚のバリアー機能の低下がたちどころに引き起こされます。バリアー機能が低下すると、アレルゲンはもちろん、下着の縫い目や皮膚にかかる髪の毛のちょっとした刺激など、乾燥していないときでは気にならない程度の刺激も、猛烈にかゆみを引き起こすことがあります。かゆければ引っ掻く、引っ掻くから傷になって炎症が強まり、ますますかゆくなるという、湿疹の悪化の悪循環に陥ります。 反対に、皮膚を適切な保湿剤でしっとり保っておくことができれば、バリアー機能が強まり、「かゆかゆ→掻き壊し」の悪循環を予防できます。 ここで大切なのは、保湿ケアは症状が良くなってもずっと継続することです。 「良くなったので塗り薬を止めたらまた悪化しました」 という経過はよくあるケースですね。このパターンに陥らないようにするには、改善後も保湿剤は続けることです。 小児科の皮膚のお薬は、たいてい何種類か処方されます。症状の強いときはこれ、少し良くなったらこれ、すっかり良くなったら保湿保護のお薬、などなど。患者さまはみなさん、かゆみ症状が強いときは、しっかり治療して下さるのですが、良くなるとついついそのままになってしまい、また悪化、というケースが多いようです。 保湿の薬は強めの成分は全く入りません。「100年塗っても大丈夫」というくらいです。保湿剤で悪化を予防することで、強めの成分の必要性が激減するのですから、お子さんのお肌にも優しい心配りです。 具体的には次のようにして下さい。 1)お風呂上がりすぐ(できれば5分以に)、タオルで軽く水気を押さえる。 2)乾燥しがちな場所に、たっぷりと保湿剤をぬる。 保湿剤は、@化粧水タイプA乳液タイプBクリームタイプC軟膏タイプがあります。 先のものほどさらっとして伸びが良いですが、その分保湿のもちは短いです。 @は夏場におすすめですが、冬はABCでしょう。 広い部分にはAを、乾燥のやや強い部分にはB、とても乾燥する部分にはCという具合です。 主治医の先生とよく相談して、使いやすく続けやすい剤型をお願いしましょう。 3)保湿タイムは、上に述べた入浴後の他、朝の着替え時、夕方帰宅時と、1日3回は続けましょう。 お母さまも、朝お顔を洗ったあとは必ず化粧水/乳液をお使いになりますよね。お子さまも同じこと。女性とお子さまは、いずれも乾燥しやすいデリケートお肌なので、うるおいケアが大切なのです。かゆい症状は、お子さまにとっても大きなストレスです。保湿ケアで健やかなお肌を守りましょう。 |
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